バーキンはなぜここまで高額なのか?高価な理由を詳しく解説
「HERMES(エルメス)」のバーキンはブランドバッグの最高峰です。
しかし見る人によっては、なぜこのバッグがこんなにも高価で!?と思うほど、高い金額で売られています。
ここではバーキンがこれほど高い理由について、詳しく解説していきます。
ラグジュアリーブランドの頂点エルメスのフラッグシップ
エルメスはラグジュアリーブランド界のトップに位置付けられるブランドです。
細かくジャンルで区分すると、
- 革製品の「HERMES(エルメス)」
- 腕時計の「Patek Philippe(パテックフィリップ)」
- ジュエリーの「HARRY WINSTON(ハリーウィンストン)」
このあたりが各ジャンルのトップと言えると思います。
少なくとも、バッグや財布といったジャンルにおいて、エルメスより格が高いブランドはありません。
中でも「BIRKIN(バーキン)」はエルメスが生産するブランドの顔というべきバッグです。
なので高いというのは元も子もありませんが、実際にバーキンより高い値段がつけられているブランドバッグは他にありません。
バーキンの定価について
バーキンの正規店定価は以下となっています。(※2024年9月現在)
サイズ | 国内定価(税込) |
---|---|
バーキン25 | 1,738,000円 |
バーキン30 | 1,903,000円 |
バーキン35 | 2,068,000円 |
バーキン40 | 2,222,000円 |
近年は物価高騰も激しく、1年〜2年に一回くらいのペースで価格改定をしており、今後も上がることが予想されています。
ちなみに通常のレザーではないクロコダイル素材など特別なモデルにもなると、定価700万円以上と超高額なものもあります。
市場価格は定価を超えるプレミア価格
定価は上記の金額ですが、実際にすぐ購入できるネット通販やブランド専門店などの流通価格は、定価を上回るプレミア価格となっています。
現在新品を目安とした流通相場は「300万円〜400万円(※モデルによって市場価格は異なるため)」となっており、バーキンの市場価格は定価を大きく上回ります。
定価もブランドバッグとしては他に例を見ないほど高価ですが、実際の市場価格はもっと高いです。
それだけ手に入れづらく、一般的にエルメス正規店での購入するのは難しいため、市場価格が高騰しています。
エルメスのクラフトマンシップ
エルメスがトップの地位を築くまでなった理由の一つに、徹底的されたクオリティを今も追求し続けているブランドであることが関係していると考えています。
バーキンはエルメスが長年培ったクラフトマンシップと、最高級のレザー素材が用いられ、今も手作業で製造されています。
現行品では「ヴォー・クリスぺ・トゴ」「ヴォー・エプソン」「ヴォー・スイフト」といった仔牛ならではの、柔らかく上質な革素材が主に用いられ、その製造工程は、エルメスの中でもより熟練された職人が一人で仕上げるといった、非効率的な手法が取られています。
有数のタンナーがエルメスの傘下企業
エルメスは傘下にいくつものタンナー企業(皮革メーカー)を抱えています。
多くがヨーロッパの企業で、その規模感はある意味「世界中の革素材をほぼ掌握している」といっても過言ではありません。
バーキンはもっとも高価なバッグですが、使われている素材も厳しい品質管理を経て厳選された最高級のものです。
もっとも高く売れるバッグだからこそ、世界中から最高の素材を集めることができるというサイクルをブランド全体で持っています。
一生物として使えるバッグ
上質なレザーは定期的なメンテナンスを怠らなければ、一生物として使うことができます。
エルメスでも、簡単な磨きから破損箇所の修理など、一部有償にはなりますが、アフターサポートも万全の体制を整えています。
基本的に修理に出したバーキンは、本国パリの工房の職人によってサポートされてます。
ハイブランドの中でも修理を受け付けないところも近年は増えていますが、一生物として使えるサポート体制が整備されている点も、バーキンの金額が高い理由には含まれています。
流行りに捉われない普遍性
バーキンは1984年から生産されており、サイズ展開が増えたりすることが以外、そのデザインは現在も変わっていません。
ファッション業界は流行り廃りが激しく、毎年のように新たなトレンドが生まれては消えていくものの、40年近くにわたり、バーキンが廃れたことはありません。
現在のブランド業界において、継続した人気を獲得しているアイテムは、何十年前からデザインが変わっていないというものが多いです。
少なくとも人気が続く限り、デザインが大幅に改良されるということは少ないでしょうし、人気が下火になることも考え難い普遍的な魅力があります。
エルメスならではのシンプルなデザイン
バーキンはイメージこそ派手ですが、デザイン自体は、どんなファッションにも合わせられるシンプルさが特徴です。
左右のベルトにカデナ(南京錠)を通すことで、ロックが掛けれるこのデザインはエルメス製品で幅広く取り入れられている定番のもの。
絶妙な下膨れのフォルムは職人の技術が要るものとされていますが、そうしたディティールに凝っている反面で、ぱっと見はシンプルなハンドバッグとも言えます。
シンプルがゆえに“廃れない”という安心感も高値で売られている理由の一つとなるかと思います。
サイズや色のバリエーションは豊富
デザイン自体はシンプルですが、バーキンのバリエーションは豊富です。
一番の違いはサイズ展開が豊富な点です。
- バーキン25
- バーキン30
- バーキン35
- バーキン40
これらが現行品として多く生産されています。(※それ以上に大型なモデルも存在していますが、生産数が極めて少ないです。)
1984年当初はバーキン35とバーキン40といった大きめのサイズがメインでしたが、近年のファッショントレンドの以降に伴い、現在ではバーキン25やバーキン30といった小さめサイズの生産が増えています。
エルメスのカラーバリエーションは軽く100以上は存在しており、素材のバリエーションも20近く存在します。そして毎シーズン新色が発表されています。
流行り廃りによって人気カラーや素材も異なるというのがバーキンの特徴です。
バーキン自体のデザインは1984年から変わっていませんが、トレンドに合わせるようにサイズや色といった部分では変化しており、結果的にバーキンの価値が維持されている要因にもなっています。
世界中で需要が高い
バーキンの人気は世界的です。国内の人気も高いですが、近年は中国や香港、東南アジアといった経済成長が激しい国でも需要が増えてきています。
本国パリをはじめとするヨーロッパや、アメリカのセレブなども当然需要が高く、世界中で認知されているという点も大きいです。
あなたがイメージする高級ブランドバッグと言えば?
この質問に“バーキン”と答える日本人は多いと思いますが、それは世界中共通していることなのです。
以前までは、パリ本国での定価は国内定価よりもかなり安めに設定されていましたが、今ではほぼ変わらない水準となりつつあります。(※円安などの影響もありますが)
SNSの普及によりバーキンがより世界中で認知されたことで、価格も安定した高値がつけられるようになっています。
誰もが簡単に手に入れられない希少性
バーキンの価値を説明する上で、プレミア価値についても詳しく解説する必要があります。
前提として、バーキンはエルメスの店舗でお金さえ用意すれば、誰でも購入できるというわけではありません。
基本的にエルメスのVIP顧客に対して「案内制」で販売されています。
エルメスパトロールという言葉が生まれたように、エルメスの店舗を回ってバーキンの在庫を聞くという方法を取る人もいますが、それでも購入できる可能性は低いです。
またバーキンは「サイズ」「色」「素材」のバリエーションも無数にあり、人気の高いアイテムほど、二次流通の市場においては価値が高く、正規店購入のハードルも高いという特徴があります。
資産価値が高い
バーキンは単純に定価や市場価格が高いことはもちろん、優れたリセールバリューを備え、資産性が高いことも大きな特徴です。
実際に定価で購入すれば、すぐに換金しても定価以上で売れるモデルが多く、中古品でも人気の高いモデルであれば、定価は割らないケースも多いです。
消耗品であるバッグの中で、これほど高い資産価値を持つアイテムは他にありません。
そのため、海外では投資目的でバーキンを購入するセレブも増えていると言われています。
細かな相場の上下はあるものの、1984年の発売以来、基本的には右肩上がりで価格は上昇しており、ますますバーキンの資産性は評価を高めています。
生産数が限られていて、コントロールされた売り方だからこそ、資産性やプレミア価値も維持され、もっとも高いブランドバッグという地位を確固たるものとしています。
まとめ
この記事ではバーキンがなぜ高いか?という要因を解説していきました。
簡潔に言い表すと、
- エルメスブランドの最高級の素材と技術により生産されている
- 世界中のセレブから人気が高く、入手が難しいため資産価値が高い
こういった点が、バーキンの金額が高い理由となります。
高いとはいえ、優れた資産価値があるアイテムのため、中古品になった途端に二束三文となるバッグではありません。
そういったリセールバリューが高い点も、お金持ちに愛され続ける要因となっているかもしれません。
FIRSTCLASS-ファーストクラス-はエルメスのバーキンといった高額なアイテムを専門に取り扱いしている買取店です。
他にもバーキンにまつわる様々なコラムを掲載しているため、気になる方は是非チェックしてみてください。
この記事を監修した人
代表取締役
小林嶺