ショルダーバーキンの買取価格はいくら?高く売るための査定ポイントを解説
「HERMES(エルメス)」のショルダーバーキンは、通常ハンドバッグタイプのバーキンをショルダーバッグタイプに改良したモデルです。
バーキンを横長にしたようなフォルムが特徴で、フォーマルなバーキンよりもカジュアルに着用できることから根強い人気があります。
また近年は製造されていないモデルで中古市場での人気も高く、年々流通数が減っていることで買取相場が高騰しているモデルでもあります。
ここでは実際のファーストクラスの買取事例を元にショルダーバーキンの買取価格の目安や、少しでも高く売るための査定ポイントを解説しています。
ショルダーバッグとして登場したバーキン
ショルダーバーキンは2005年に当時エルメスのデザイナーに就任していた「ジャン=ポール・ゴルチエ氏」によってデザインされました。
幅がおよそ42cmと、メンズ向けのバーキンと同じくらいのサイズ感でありながら、高さが低いため肩がけするのに適したサイズ感であることが特徴です。
1984年に発売以降、エルメスの定番品として人気だったバーキンをもとにショルダーバッグとして改良され、2005年からおよそ10年間くらい生産され、現在では“ほぼ廃盤”というような扱いとなっています。
通常のバーキンより珍しい
生産時期が限られており、また通常のバーキンと比較すると生産数も少なかったためか、中古市場においてショルダーバーキンの流通数は決して多くありません。
ですが人気としては、ショルダーバーキンは通常のバーキンよりも人気が低い傾向にあります。
流通数としては珍しい品物ですので買取率も高い傾向にありますが、通常のバーキンと比較するとやや値段がつきづらいといわざるを得ません。
同時期にショルダーケリーというモデルも登場しており、ショルダーバーキンと似たデザインとなっていますが、人気や相場もほぼ同様です。
バーキンロングショルダータイプとは異なります
似たモデルに「バーキン ロングショルダー」という品物がありますが、こちらはショルダーバーキンとは異なります。
バーキン45というサイズでのみ展開されているハンドルが長いタイプを“バーキン ロングショルダー”と呼称しています。
こちらはかなり希少なモデルとなっており、通常のバーキンと同じくらいリセールバリューが高いモデルとなっています。
持ち手部分が長いという点はショルダーバーキンとも似ていますが、サイズ感なども少し異なり、希少性からショルダーバーキンよりも高くお買取できる傾向にあります。
付属品や仕様が異なる
ショルダーバーキンは通常のバーキンと仕様が異なる点も多いです。具体的にはショルダーバーキンには二種類モデルがあり、前期型と後期型で仕様が若干異なります。
古めのショルダーバーキンは金具の仕様が異なっていて、中央の出っぱった金具が丸ではなく四角形に近いフォルムをしており、反対にベルトを通すための金具は丸型となっています。この点はバーキンよりもオータクロアに似た仕様となっています。
後期型は通常のバーキンとほぼ同じです。
また付属するカデナ、クロシェットは通常のバーキンよりも大型のものが付属しています。これは古い品物であろうとショルダーバーキン全てに共通しています。
ショルダーバーキンのサイズは幅42cmほどでバーキン40と同じくらいですが、バーキン40に付属するものよりも大型で、バーキン50以上のサイズに付属するカデナが付属しています。
ショルダーバーキンの実際の買取価格
実際にショルダーバーキンの買取価格の目安について解説していきます。
ファーストクラスではエルメスのバーキンやケリーといった品物をより専門的にお取り扱いしており、ショルダーバーキンの買取事例も豊富です。
中古品の場合おおよそ40万円〜60万円前後
ショルダーバーキンの中古品で「ABランク〜Aランク相当」のお品物に関しては、40万円〜60万円前後がお買取価格の目安となります。
販売当時の定価が120万円ほどとなっていたため、買取率は40%〜50%ほどとなっており、通常のバーキンと比較するとやや下がってはしまうものの、それでもブランドバッグの中ではかなり資産価値が高い部類と言えるかと思います。
状態の悪い品物は20万円〜30万円前後
状態がBランク以下などやや使用感が目立つお品物に関しては、20万円〜30万円前後でのご案内となる可能性が高いです。
流通数が少ない品物のため、どうしても傷や汚れが目立つ状態だと中古需要が下がってしまうことが要因です。
トリヨンクレマンス素材のモデルがほとんどのため、傷や汚れには比較的強い傾向にはありますが、形崩れやハンドル部分に劣化が見られると減額となってしまいます。
人気のカラーであれば高価買取の傾向
ショルダーバーキンにおいても、本体カラーは買取価格に大きく影響するポイントの一つです。
定番の「ブラック(ノワール)」や「エトゥープ」をはじめとしたグレー系の人気カラーであれば買取相場が高い一方で、オレンジやレッド系、ブルー系などのビビットな色合いは人気が低くなっています。
また金具の色も主にシルバーとゴールドの二色で展開されていましたが、中古市場に流通しているのはほとんどがシルバー金具のモデルとなっています。
より希少で人気の高いゴールド金具のお品物であれば、より高くご評価することが可能です。この辺りはバーキンと共通すると思っていただいて良いかと思います。
ここ二年間で相場は大きく上昇
ショルダーバーキンの相場は二年前くらいから大きく高騰しています。
当時の買取相場は平均しても30万円〜40万円前後でしたが、相場の高騰を受け買取相場も10万円程度アップしています。
今後さらに上昇していくかどうかについてはなんとも言えませんが、どうしても通常のバーキンよりは人気が低いモデルではありますので、今もかなり高水準の相場にはなっているかと存じます。
珍しい素材のモデルは買取相場が高い
基本的にショルダーバーキンは「トリヨンクレマンス素材」を用いたモデルがほとんどです。
しかし中には「トワル素材(キャンバス系)」や「エキゾチックレザー(クロコやオーストリッチなど)」を用いたモデルも存在します。
ショルダーバーキンに関しては、通常のレザー以外のモデルの流通数が極端に低いため、そうした珍しい素材のモデルはより高くご評価することが可能です。
ショルダーバーキンの査定ポイント
最後にショルダーバーキンの査定ポイントについて解説します。
買取価格に影響するポイントをより具体的にご紹介しますので、実際にご売却される際にお役立てください。
付属品は揃えて売却
ショルダーバーキンの査定に影響する付属品は以下の二点です。
- カデナ・鍵
- クロシェット
中古品の場合、ファーストクラスでは上記以外の「箱」「保存袋」といった付属品は査定対象外としております。欠品していても金額に直接影響しませんのでご安心ください。
上述した通り、ショルダーバーキンのカデナは通常のバーキンに付属するものとは異なる仕様です。
通常のバーキン付属するカデナは、バーキン以外のケリーやボリード、ピコタンロックといったモデルとも互換性があります。
しかし、ショルダーバーキンのカデナは大型の仕様となっており、同じカデナが付属するバッグはほとんどない希少な品物となっています。
バーキンの査定において、カデナとクロシェットの欠品は査定が下がる一因となってしまいますが、ショルダーバーキンのカデナ欠品に関しては通常のバーキンよりも減額幅が大きくなる恐れがありますのでご注意ください。
状態を判断する査定ポイントについて
ショルダーバーキンは中古市場でも流通数が少なく、特に中古で美品の品物はほとんど見られません。
そのため、使用感のある品物は値段がつきづらい一方で、極めて状態の良い場合には高くご評価することが可能です。
代表的なショルダーバーキンの状態の査定ポイントは以下となります。
ハンドルの劣化具合
ショルダーバーキンにおいて、使用感がもっとも出やすい箇所がハンドルです。
通常のバーキンと異なり肩がけするシチュエーションが多く、洋服と擦れたりすることでどうしても劣化しやすい傾向にあります。
多少の傷であれば許容範囲となりますが、コバ部分の割れや劣化、薄いカラーの場合は黒ずみ等が発生してしまうと大きくマイナスとなってしまいます。
金具部分の傷
ショルダーバーキンの金具は大きく、傷などが目立ちやすい傾向にあります。
特に中央部分とベルト(クロア)部分は重要な査定ポイントとなります。どれだけ綺麗に使用していても、かなり注意していない限り金具部分には傷がつきやすいため、状態ランクをご評価する上でも大きく影響する項目です。
全体的な擦れや小傷
ショルダーバーキンに限らず、バーキンの査定においては、ほんのわずかな傷や汚れでも大きな減額対象となってしまいます。
特に角擦れなどは他のブランドバッグよりも厳しく査定させていただいております。
一般的に使用していたお品物であればこうした傷がないというのはほぼ不可能です。その分、一切傷がない美品のお品物は中古市場でも高く評価されるのです。
まとめ
ショルダーバーキンは珍しいショルダーバッグタイプのバーキンとして中古市場でも人気のモデルです。
ハンドバッグタイプの通常バーキンと比較すると、ややお値段が付きづらい傾向にはありますが、それでもここ数年で相場も上昇していて、以前より買取価格が高騰しています。
ファーストクラスでは珍しいバーキンや中古バーキンをより専門的に取り扱いしており、最新の相場をもとに買取価格のご案内をしています。
ショルダーバーキンのご売却を検討されている場合には、お電話やLINEにて是非お気軽にご相談いただけますと幸いです。
この記事を監修した人
代表取締役
小林嶺