希少モデル“バーキン ヴィブラート”の買取相場が高騰中!高価買取の傾向や実際の買取事例を公開
「HERMES(エルメス)」のバッグや財布といった革製品には希少な素材が用いられたモデルも多数存在します。
今回ご紹介するのは「ヴィブラート」という山羊革を折り重ねた一見変わったデザインのモデルで、主にバーキン35などで当時展開されていました。
元々流通数は少ないものの、人気もそこまで高くない珍しい素材といった位置付けでしたが、近年になって相場が高騰している傾向にあります。
ここではバーキンヴィブラートの買取相場や、売却する際の注意点なども解説しています。
希少な素材「ヴィブラート」とは
ヴィブラートはおよそ2000年〜2005年くらいのエルメスレザー製品で用いられていた素材です。
少しカラフルなマルチカラーの色合いが珍しく、現行品ではもう生産されていませんが、今もなお人気のモデルとなっています。
山羊革を折り重ねたデザイン
ヴィブラート素材には山羊革が使われています。
エルメスで使われる山羊革といえば「シェーブル素材」がありますが、そのほかでいうと牛革がほとんどとなっています。
ヴィブラートの場合はシェーブルのように山羊革をそのまま用いるのではなく、様々な色に染色しそれを織り重ねて一つにまとめ、その後切断した革を素材として用いています。
そのため、幾重にも重なったカラフルな断面が表面にデザインされていて、他の素材とは全く異なるテイストのデザインとなっています。
カラフルでレアな素材
エルメスは高品質なレザー素材が特徴で、同じモデルでも様々なカラーバリエーションがあることも特徴となっています。
しかし一般的に使われている素材は、高品質でありながらシンプルなデザインという印象を受けます。
ヴィブラートに関しては、一般的な素材とは全く異なりやや派手目なカラフルな色使いでありながら、エルメスらしい高品質な素材も感じられます。
現行品では製造されていないため、今となっては非常にレアな素材となっています。
目がより粗いヴィブラートスニップ
ヴィブラートスニップという似た素材も当時展開されていて、こちらは通常のヴィブラートよりも織り重ねている層が厚めとなっています。
レザー素材の観点でいうと、「より目が粗いデザイン」となっています。
ヴィブラートスニップに関しては、バーキンは製造されておらずケリーやエヴリンなど小型のバッグが多いです。
バーキン35で展開されていた
ヴィブラート素材は主に「バーキン35」で展開されています。
ヴィブラートが展開されていた当時はバーキン25はまだ製造されておらず、バーキン30やバーキン35がメインでした。
バーキン25やバーキン30のヴィブラートモデルはオーダー品以外では存在しないため「ヴィブラートのバーキン=バーキン35サイズ」です。
2000年前後の製造しかない
ヴィブラートの素材を用いたモデルが生産されていたのは、1999年頃から2005年頃となっています。
15年以上前の品物がほとんどのため、エルメスの中ではややヴィンテージ品の類となっています。
デザインも近年のエルメスには似たモデルがない珍しいデザインで、状態の良いヴィブラートのバーキンは市場から年々減少しています。
ここ数年でエルメスの珍しいヴィンテージ品は全体的に相場が高騰している傾向にあるため、数年前よりも大幅に価格が高騰しています。
バーキン以外のヴィブラートモデル
ヴィブラート素材はバーキン以外のモデルでも使われています。
- ケリー ヴィブラート
- ボリード ヴィブラート
- エヴリン ヴィブラート
- エールバッグ ヴィブラート
これらのバッグでもヴィブラート素材を用いたモデルが当時生産されています。
しかしながら通常のレザーと比較すると生産数もかなり少なかったため、現在市場に流通している数はいずれも少なく、相場も高騰しています。
バーキンヴィブラートの買取相場について
ヴィブラートのバーキンの買取相場は近年かなり高騰しています。
それまでヴィブラートは珍しい素材として認知はされていたものの、人気は低く“一般的な素材のバーキンとほぼ変わらないくらいの相場”となっていました。
しかし近年は生産数の少ない「過去の希少なエルメス製品」は大幅に相場が高騰していて、ヴィブラートもその一つです。
バーキン35ヴィブラートの具体的な金額目安
ヴィブラートのバーキンの大まかな買取相場の目安は「70万円-120万円前後」となっています。
古いモデルのため状態が良い品物が少なく、状態ランクの評価によってどうしても金額の幅が出てきてしまう傾向にあります。
より詳しく解説すると、以下のような目安が適切かと思います。
- BCランク品:70万円前後
- Bランク品:85万円前後
- ABランク品:100万円前後
- Aランク品:120万円前後
弊社の実際の買取事例も参考にしてみてください。
色や素材によっても少し異なる
ヴィブラートのバーキンにおいても、通常の素材よりは少ないですが、カラーや素材のバリエーションが存在します。
人気が高い「ブラックやグレー系」などであれば、上記の目安より買取相場も10万円以上高くなってきます。
素材に関しては、ヴィブラート素材でない部分の素材にバリエーションが存在します。
基本的には「ボックスカーフ×ヴィブラート」もしくは「ヴォーガリバー×ヴィブラート」のモデルがほとんどですが、後期に生産されたモデルのみ「トゴ×ヴィブラート」というモデルも確認されています。
トゴは現行の素材でエルメスの中でももっとも人気の高い素材の一つです。
古い品物が多いという傾向からも、傷が目立ちやすいカーフレザーよりトゴを使用したモデルの方がより高値がつきやすいと言えます。
バーキンヴィブラートを売却する際の注意点
最後にヴィブラートのバーキンを買取店で売却する際の注意点についてまとめています。
通常のバーキンの買取傾向とかぶる箇所がありますが、ご参考いただけると幸いです。
カデナやクロシェットは揃えて売却する
ヴィブラートのバーキンに関しても、付属品の有無は査定に大きな影響を与えます。
どちらも欠品してしまうと5万円以上の減額となってしまうケースもあるため、できるだけ揃えて売却することをおすすめします。
付属品の有無は、珍しいモデルであればあるほど金額に大きな影響を与えます。
(※ミニケリーのストラップは単体でも30万円、バーキンソーブラックは箱だけでも10万円以上などの例もあります)
擦れや傷があると減額対象となります
ヴィブラートは通常のレザーとは全く異なる質感が特徴です。
生地自体はかなり分厚いものの、表面の擦れ傷などには決して強くありません。
使用しているうちに角だけでなく全体が擦れてきて、色が薄くなってしまう箇所なども出てきてしまいます。
古い品物のため極めて美品の状態で残っているというのは希少ではありますが、傷や擦れに関しては金額に大きな影響を与えるため、ご売却の際には事前にご相談いただくことがベストかと思います。
まとめ
ヴィブラート素材のバーキンは、過去の希少モデルの一つとして人気が高まっています。
バーキン35自体は“もっとも値段がつきづらいサイズ”となっていることもあって、数年前であればどんなに状態が良くても買取相場は60万円ほどとなっていました。
しかし珍しいバーキンとして需要が高まったことで、100万円以上でお買取できるケースも増えています。
弊社が運営するファーストクラスでは、希少なバーキンのお買取にも力を入れ、常に最新の相場を元に金額のご案内をさせていただいております。
お手元にご売却を検討されている品物がある場合だけでなく、現在の金額だけでも知りたいという方は是非お気軽にご相談ください。
この記事を監修した人
代表取締役
小林嶺